「本田宗一郎」という人
「本田宗一郎とはどういう男か。こういう男であるというほかはない。」
~『男の美学』(佐高信・編、講談社・刊) p.48 『本田宗一郎、初めてのGP観戦』(桜井淑敏・著)より
これだけでは良くわからないと思いますが・・・ 私はこの言葉を引用しがならも、胸に熱いものがこみあげてきます。
ぜひ読んでみてください。そして泣いてください。6~7ページにわたる短い話です。私はこの桜井さんの文章を何度読み返したかしれません。その度に泣いています。また、思い出す度に泣けます。
ざっとご紹介しましょう。
本田技研工業の創設者にして偉大なる経営者、本田宗一郎氏が初めてF1を観戦した日のこと、ホンダは勝利を飾ることができなかったのです。当時ホンダのエンジンは最強を誇りましたが、よりによって、氏の観戦したレースを落としてしまったわけです。もちろん氏は自分のチームの勝利を楽しみにしていたに違いないのですが。チーム関係者は痛切に責任を感じます。
そして、その夜のパーティーでの話しに続きます。(書いていてもう泣けてきました。) そこで氏はあっと言わせる行動に出るのです。(もう、ここまでにしておきます。) そして冒頭の言葉につながるのです。
本田宗一郎氏を囲む仲間達が如何に氏を慕っていたのか、というエピソードを通じて、如何にこの方が傑出した人物なのかが解ります。そして慕ってやまないその人に勝利を捧げられなかった桜井さんと仲間達の無念さも。
今年も佐藤琢磨選手の活躍が期待される本田F1ですが、その長い歴史の中にはこうしたエピソードが隠されているのですね。
余談ですが、本田技研の青山本社ビルは、各階にバルコニーがあるのが見て取れると思います。ああいうデザインはオフィスビルとしては珍しいですよね。あれは建設の際に、宗一郎氏が、万が一地震等で窓が割れ落ちて通行人に怪我をさせることのないように、高コストを承知で、敢えてあのようにさせたというエピソードをどこかで読んだ記憶があります。
こういう人になりたいものです。少しでも近づきたいものです。
今は亡き氏からは、『俺の考え』(本田宗一郎・著、実業之日本社・刊)などを読むことで、今、尚、多くを学べます。この本のオリジナルは1963年の出版だそうですが、まだ輝きを失っていないのではないでしょうか。
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